2007-09-06から1日間の記事一覧

さて、日葡辭書に所見の「自淫」の語であるが、運歩色葉集、塵芥、永祿二年本節用集、慶長二年易林本節用集、十卷本伊呂波字類抄、釋日我いろは字盡、三卷本色葉字類抄、温故知新書、類聚名義抄などの古辭書には所見が無い。卑語なるが故に、載せなかつたと…

とにかく斯う云ふ次第で、日葡辭書にはセンズリとして記されて居るのだが、是れが撥音である事がら考へて、日葡辭書より八十年乃至六十年前の宗鑑の犬筑波(犬筑波の時代については、其の後、○○氏の岩波日本文學講座本江戸時代書目に「大永三年以後、天文八…

センズリと云ふ言葉は、三百三十年程前に出た吉利支丹{キリシタン}辭書にも見えて居るのであつた。しかして此の事は、もとより私の見出した事では無くして、○○○○翁――翁の御意志に從ひ殊更に翁と申すのである――より御教示を得て知つた事である。其の吉利支…

Onanie語史續攷 中

大藪訓世 『ドルメン』2(12), pp.39-43, (1933)