2008-01-06 八三 獄囚(二三) 新譯華嚴經音義私記倭訓攷 箋註 ○八三 獄囚(二三) 〻音受、訓人舍{ヒトヤ}也、獄囚也 慧苑に無し、經では一二五オ上七に見える。註の最後の三字は不要であらう。人舍はヒトヤと訓ませるものであり、漢語では無い。ヒトヤは紀古訓、靈異記中卷二十二話訓釋、和名抄、拾遺集卷十九雜戀等に見える。古事記傳三十四、天之日矛が賤夫を獄囚に入れんとする條に「獄囚は比登夜と訓べし、人屋の謂なり、凡て屋はみな人の屋なるに、別{ワキ}てかく名くるは、物を入るゝ如くに、人を籠置屋{コメオクヤ}なるを以てなり、棺{ヒツギ}と云と同じ例なり」と説明して居る。