九六 腸腎肝脯(二七)

○九六 腸腎肝脯(二七)  腸音丈、訓胎和多ハラワタ、腎音神、訓牟良斗ムラド、肝音干、訓岐毛キモ.脯音布、訓肋
慧苑に無し、肉月を六度まで目や日に作つて居る。最後の脯字、經文〈一三四ウ上尾四〉には肺に作る、こゝにも、二十五卷八五の心腎肝脯の條で云つた通り、脯が肺字と通ずるものである事を示す例がある譯だ。胎和多はハラワタと訓むのだらう。最後の肋は和名抄に太須介乃保禰とあるが、實質は脇即ち加太波良保禰と變りは無からう。アバラは後の語である。ムラト・キモ・ハラワタは八五八六で既述した。