一五〇 激電震雷(六六)

○一五〇 激電震雷(六六)  激、經歴反、急也、云水文凝邪疾急也、電引也、震動也、雷倭言伊可豆知イカヅチ
慧苑に無し。雷は記黄泉の條に八雷神の事見えるが、假名書はない。しかし記の建御雷之男神を、紀で武甕槌神と書いて居るから、雷をイカヅチと訓む事は判る。萬葉集三の首に、雷岳を伊加土山と書いて居る。完全な假名書は、佛足石歌に「伊加豆知ノ光ノゴトキ是レノ身ハ」とある。大寶二年十一月の戸籍帳〈大日本古文書一の六四頁〉に見える伊加都知も雷であらう。イカイカメシのイカであり、ツチは加具土神のツチと同じ。